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心の時空

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a day in my life

日本の原風景‥菜の花畑と食用ナタネ油

日本の春の風物詩は、里山や田舎の一面に広がる菜の花畑でした。
昼は、ミツバチが飛び交い、夜には風にのって菜の花の香りが漂ってきました。
伝統的な日本のナタネ油の抽出は、石臼か機械による圧搾製油でした。
今や非遺伝子組換え(NON-GMO)の国産ナタネ油は、貴重品でなかなか手に入らなくなりました。
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地域の篤農家による限定生産(上の写真は福岡県築上郡築上町菜種生産組合の食用ナタネ油)か、特定生協(生活クラブ生協とグリーンコープ生協くらい)の契約栽培生産くらいです。
搾り滓(かす)は、有名ブランド緑茶を生産するお茶畑施肥の良質な有機肥料としても重用されています。
日本のナタネ油の自給率は0.05%で、現在日本の食用油総消費量の97%は、海外からの輸入です。
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自給できているのは、米油(米ヌカから抽出した油)の一部で、全体の3%だけです。
江戸時代、夜の灯りは、ナタネを搾った油を燃料にした行灯(あんどん)か、櫨(はぜ)から搾った蝋(ろう)による蝋燭(ろうそく)でした。
江戸以前、食事を油で調理をすることは、最高の贅沢でしたから、今のように普段の食事でテンプラを食べることなど夢のまた夢、テンプラは天下人の宴(うたげ)に饗される料理でした。
a0212807_035179.jpg古来より、日本人の調理の原点‥煮る・焼く・蒸す・茹でるが、出汁(ダシ)を使った料理の文化を発達させ、日本食三大旨み成分である乾シイタケのグアニル酸・昆布のグルタミン酸・かつお節のイノシン酸の味覚を発達させました。
さて現代、食用ナタネ油・サラダオイルの原料ナタネは、北米(カナダがメイン)からの輸入品で、除草剤・殺虫剤などの農薬に耐性をもつ(つまり畑の雑草は枯れてもナタネは枯れない)よう遺伝子組換えされたナタネ(キャノーラ種)です。
収穫輸入されたナタネの油分抽出には、石油から精製されたノルマルヘキサン(ベンジンの主成分)が、溶媒として使用されています。
a0212807_051286.jpgノルマルヘキサンは、油分抽出のあと揮発させますので残るのは、ナタネの搾油とスカスカになった残滓だけです。
参考までにヘキサンは、自動車の油汚れ洗浄スプレーにも利用されています。
さらに、日本の原風景を変え始めたのが、各地の港で陸揚げされた輸入ナタネを運搬するトラックから零れおちた遺伝子(DNA)組換えナタネの発芽と自然交雑です。
なにせ遺伝子(DNA)組換えされたナタネなので超パワフル‥菜の花畑は、日本の春の風物詩など今は昔の話、霜が降りても雪が降ってもなんのその、びくともしないで越年するモンスター菜の花が現れ始めました。
菜の花の幹(みき)も樹木のようになり、切り倒すにはノコギリが必要です。
そのうち庭一面に生い茂った菜の花の木が、各家自慢の銘木になっているかもしれません。
by blues_rock | 2011-11-20 23:44 | 自然/農耕/食料 | Comments(0)