天才ピカソ・本能ピカソ‥人間ピカソ
ピカソが、若い恋人マリー・テレーズをモデルに描いた「ヌードと胸像と観葉植物」の油絵(右の絵)で、1億650万ドル(当時の日本円換算にして101億円)という芸術作品として破格のオークション史上最高価格で落札されたというニュースでした。
1932年ピカソは、当時17才のマリー・テレーズと知り合い恋に落ち、一緒に暮らしていました。
ピカソ、51才の時でした。
天才ピカソに美のインスピレーション(ひらめき)を与えたのは、彼に愛された若く美しい女性たちでした。
ピカソに新しい恋人ができるとマリー・テレーズは子供を連れてピカソの元を去りました。
彼女は、ピカソが亡くなると後を追うように自殺しました。
ピカソから愛され、ピカソを愛した女性たちは‥ピカソに対して強かったフランソワーズをのぞいて、自殺するか、発狂するか‥精神のバランスを失っていきました。
1996年アンソニー・ホプキンスが、ピカソを名演した映画「サバイビング・ピカソ」を見ていただくと「天才ピカソ・本能ピカソ‥人間ピカソ」が良く分かります。
油絵とデッサンで13,500点、版画100,000点、挿絵イラスト34,000点、彫刻陶器300点と合わせて15万点近くになり、驚異的な作品数になります。
その作品の多さを考えると、今回の落札価格が、芸術史上最高価格であるのは、異常なピカソ人気と言えそうです。
世界的なマネーの過剰流動性が、美術市場で有名作家の作品を異常に高騰させバブル価格を作り出しているのでしょう。