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心の時空

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a day in my life

提言 山裾で思うTPP(の続き)

昨日の「山裾で思うTPP(環太平洋パートナーシップ)」に数字を補筆して、少し書き足し日本農業の現実を伝えたいと思います。
補筆する部分は「いまや国民経済に占める農業生産額はGDP(国民総生産額)の1.5%、国民経済のほとんど(98.5%)を農業以外の産業が担っていることになります。」のところです。
日本の農業生産を担うのは、260万世帯の農家(兼業農家も含みます)で、そのうち専業農家(農業収入で食べている農民家族)は、36万世帯14%です。
65歳以上の人を高齢者と言いますが、農家の平均年齢は66歳‥日本では高齢者が農業を営んでいるのです。
ご承知のとおり兼業農家は、農業外収入がメインなので、農業は副業(アルバイト)のようなもの、経済的には農業収入がなくても暮らしていける世帯です。
兼業農家は、所有する農地の耕作を第三者に「丸投げ」していても、民主党政権の所得補償バラマキ農政では一反歩(10a)5万円の交付金を受け取れます。
私たち国民(=消費者=納税者)にとって重要なのは、専業農家36万世帯営農の将来です。
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260万農家世帯に占める専業農家の割合は14%なので、国民経済GDP(国民総生産額)に換算するとたった0.2%!されどこの0.2%!の専業農家を守ることこそ、私たち国民(消費者)の大切な課題です。
ここに国の農業予算を「選択と集中」させるための農政改革が、どうしても必要です。
とっくに国・農協の愚策に頼らず自立して立派に営農している若い農業者たちが、私の近くにもいます。
食料について私は、地域での自給自足(身土不二=国産)を旨としていますが、いくらかっこよく食料自給を叫んでみても、私たちの台所の現実は、海外の食料品で溢れています。
アジアのこの地域から日本が逃げ出せない(日本列島をもって引っ越しできない)のなら、防衛・食料の安全保障のためにもTPPに参加することで「日本の正しい国家像と国是」を東アジアの隣人たちにアピールすべきと思います。
東アジアの中で、自立した若い専業農家が一世帯でも増えるよう、農協の全国組織で働き、2年半前退役した老農兵として、戦後66年の農村・農業政策の間違いと多くの失敗事例を反面教師として微力ながら応援していきたいと思います。(明日に続く
by blues_rock | 2011-10-16 00:55 | 経済/政治/世界 | Comments(0)
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