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心の時空

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a day in my life

人形にて ‥ ラ・ボエーム(La Boheme)

a0212807_374080.jpg福岡の繁華街天神から那珂川に出て川沿いにしばらく歩き、小さな橋を渡ったところに「人形」という酒場(バー)がありました。
1972年就職して社会人に成りたての頃から1977年東京に転勤するまで良く行きました。
オーナーは、皆がトミさんと呼ぶ年齢不詳の不思議な雰囲気をもつ魅力的な女性でした。
いつも彼女の回りには、男・女数人の取り巻きがいて、凛としながらも気さくでやさしい女性でした。
バーは、いつも常連客ばかりなので経営しているという風ではなく、まるで放任しているような感じでした。
その頃の私は、就職したものの絵描きになることを夢想し、自分の将来への当てのない不安と焦燥感で自堕落な生活をしていました。
a0212807_361929.jpg飲めない酒(ウィスキー)を飲んでは吐いて、酔いつぶれ長イスに寝かされモウロウとした意識の中で、トミさんは、そんな私に何も言わず、時々横でギターを弾きながら「ラ・ボエーム」を歌ってくれたこと懐い出します。
東京に転勤後「人形」に行くことはありませんでしたが、人伝てにトミさんが「人形」を手離し、田舎にこもり能面をうちながら暮らしている‥そして数年前に身寄りもなく病気で亡くなったと聞きました。
「ラ・ボエーム」は、シャルル・アズナヴール(1924~、87才)のシャンソンです。
彼の歌う「イザベル」というシャンソンにも感動し45回転のドーナツ盤レコードで何度も聴いたものです。
「ラ・ボエーム」を聴くと、私が「人形」で出遭った心やさしい人たちを懐い出します。
by blues_rock | 2011-08-20 03:06 | 音楽(Blues/Rock) | Comments(0)