ブログトップ | ログイン

心の時空

yansue.exblog.jp

a day in my life

モディリアニとヴラマンク

3年前、東京での生活も残り少ないとき、幸運にもこの二人の展覧会を見ることができました。
◇アメジオ・モディリアニ(1884~1920)◇
イタリア人、エコール・ド・パリの伝説的画家、貧困と持病(肺結核)さらに飲酒で35歳病没、夭折の天才です。
彼の生涯は、その波乱に満ちた人生により伝説となりました。
映画「モンパルナスの灯」(1958年フランス)は、モディリアニをジェラール・フリップが、妻ジャンヌをアヌーク・エーメが演じていて名作映画です。
a0212807_2220029.jpg
とくにリノ・バンチェラ演じる画商の獲物を狙うような演技が見事で、モディリアニの才能を高く評価していながら、生きている時には冷淡で、モディリアニが慈善病院で死の床に就くと知ると直ちにモディリアニのアトリエに行き、アトリエの絵を全部購入するという役どころを快演して印象に残ります。a0212807_22201797.jpg
彫刻家を目指していたイタリア時代は、アフリカ民族彫刻に影響を受けたことが当時のデッサンやエスキースで分かり、後年ののモディリアニが描く絵のフォルムと線に美しく表現されています。
どんな絵描きも残された数多くの作品の中にはどんなものかなと思う凡庸な作品もありますが、モディリアニにはそれがありません。
やはり天才だからでしょうか。
(右写真:名古屋市立美術館所蔵「おさげ髪の少女」)

◇モーリス・ド・ヴラマンク(1870~1985)◇
フランス人、フォービズム画家の一人と書いたら、彼は「オレは違うぞ!勝手に決めるな!」と怒鳴られそうな大柄で厳つい風貌の人でした。
若い頃は、ヴァイオリン演奏家・競輪選手で生活費を稼いでいたそうで、パリに行く汽車の中でドランと運命的な出会いをし、パリで共同生活を始めヴラマンクは本格的に絵を描き始めます。
マチスをヴラマンクに紹介したのもドランで、そのことからフォービズムが誕生します。
a0212807_2221135.jpg
ヴラマンクは、自由奔放な人で自分の感性以外を信じず、束縛されたり服従させられることが大嫌いでした。
絵画についても伝統や教育を拒否し、少年時代に受けた絵の手解き以外は独学でした。
a0212807_22212722.jpg
ただ一人ゴッホだけには強く影響され、画家として尊敬していました。
日本の画家では、佐伯祐三がヴラマンクの影響を大きく受けました。
ヴラマンクとの出会いで佐伯祐三の絵は一変、書を想わせる自由自在な絵筆のタッチで、パリの街角を描き数多くの傑作を生み出しました。
by blues_rock | 2011-06-15 22:22 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)