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心の時空

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a day in my life

モウダウ(わが祖国)

a0212807_2255330.jpgミュシャ(1860~1939)展を見た時のこと‥ずいぶん以前のことなので、どの美術館であったかも懐い出せませんが、ミュシャの作品を直(じか)に見るのは初めてでしたので彼の数々のアールヌーヴォー作品の美しさに目を奪われました。
同時に私の耳が、会場に流れていた音楽に吸い込まれ‥視覚と聴覚のシンクロ感覚というか、実に不思議な心地好い体験をしました。
優美なミュシャ絵画とスメタナ(1824~1884)作曲「モルダウ」の雄大で美しい旋律に惹きつけられことを今でもはっきり憶えています。
二人の芸術家、画家と音楽家の共通点は19世紀末ヨーロッパで、常に大国に支配されてきた祖国チェコを深く愛し、自己のアイデンティティをスラブ民族と祖国の解放に求め芸術活動を行なったことです。
パリに出たミュシャは、女優サラ・ベルナールのポスターで一躍有名になり、ガラスのエミール・ガレと共に20世紀初頭のパリで成熟したアールヌーヴォー様式芸術作家の象徴となりました。
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モルダウは、スメタナが作曲した6つの交響曲連作「交響詩わが祖国」の二番目の作品で、祖国のモルダウ河を美しい旋律で奏でた音楽のスラブ叙事詩です。
スメタナ自身は、梅毒で苦しみながらこの美しい旋律を生み、やがて精神を病み1884年精神病院で没しました。
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同胞のドヴォルザーク(1841~1904)は、スメタナ音楽の影響を強く受け、「交響曲第9番新世界より」は、アメリカで聴いた黒人音楽が、故郷ボヘミアの音楽に似ていることにインスピレーションを受け、アメリカという新世界から古い祖国への熱い想いを交響曲に託しました。
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この三人の芸術家が、時代で重なる共有した24年の間に、彼らはプラハの街のどこかで出逢ったのでしょうか。
by blues_rock | 2011-07-13 22:00 | 音楽(Blues/Rock) | Comments(0)