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心の時空

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a day in my life

存在の耐えられない軽さ  シネマの世界<第1話>

1988年制作の映画「存在の耐えられない軽さ(The unbearable lightness of Being)」を最初見たのは、その奇妙なタイトル名(直訳)に興味を持ったことと俳優たちの名前からでした。
印象に残る映画の一つで、何度見ても感動いたします。
a0212807_18171915.jpg原作は、ミラン・クンデラというチェコの著名な作家のようですが、私は、本を読んだことはなくフィリップ・カウフマン監督の映画作品として見ました。
3時間(173分)と長編ですが、いつ見ても上映時間の長さは気になりません。
時々無性に見たくなり、レンタルビデオ(2本組)を借りて見ていましたが、その後1本に編集したビデオが市販されたので購入、好きな時に時折取り出して鑑賞していました。
出演している俳優も適役で、主人公の脳外科医トマシュをダニエル・デイ・ルイス、恋人テレーザをジュリエット・ビノシュ、トマシュの親友で愛人の画家サビーナをレナ・オリンが、名演しています。映画は、1968年社会主義国家チェコスロバキアの首都プラハが舞台です。
ソ連軍が侵略しチェコ動乱が始まる前の当時のプラハで市民は自由を謳歌していました。
a0212807_22392283.jpgプラハの春と呼ばれた時代、脳外科手術の名医ながら女に手が早くて、自由人トマシュがプラハ郊外の田舎で純朴な生娘テレーザと出遭いました。
トマシュは、いつものように手早く彼女を口説きました。
プラハに戻ったトマシュは、その数日後テレーザの突然の訪問を受け、仕方なしに同棲することにしました。
それでもトマシュは、親友サビーナとの愛人関係を続けました。
お互い似ている二人は、心から理解し合い信頼しているので束縛しない生活を楽しんでいました。
そんなプラハの生活もソ連軍の侵略で一変しました。
政治にまったく関心のなかったトマシュの書いた自由な文学評論が、友人医者仲間たちの裏切りで政治犯とさa0212807_22394367.jpgれ病院の職を奪われ追放されました。
窓拭きの仕事で暮しながら女と遊び、同時にサビーナとの関係も続けるトマシュにテレーザは、嫉妬しました。
トマシュを愛しているのに、自分を口説いた男と浮気し自分を責め、プラハの街中をさ迷うテレーザ、居なくなったテレーザを必死で探すトマシュ、憔悴したテレーザを見つけたサビーナは、彼女をやさしくいたわり慰めました。
ソ連軍の支配下で自由を奪われたサビーナは、スイスへ亡命しました。
トマシュとテレーザもスイスへ亡命し新しい暮しを始めますが、スイスでもトマシュとサビーナの二人の愛は変わ
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りませんでした。
絶望したテレーザは、一人自由のない閉塞した祖国チェコに戻りました。
トマシュは、愛するサビーナと別れテレーザを追い、自由を奪い束縛する独裁国家のチェコへ戻ります。
a0212807_2241543.jpgトマシュと別れたサビーナは、新天地を求めアメリカに移住しました。
チェコの片田舎の農家にやっと居場所を見つけたトマシュとテレーザでしたが、二人の平穏な暮らしも束の間でした。
二人で出かけた街から帰る途中、トラックの事故でトマシュとテレーザは死亡しました。
アメリカで静かに暮らすサビーナのもとに、二人の訃報が届きます。
悲痛な表情に顔はくもり遠くを見るサビーナの目から涙が溢れていました。
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くどいようですが、何度見ても私の心に沁みいる映画です。
原作の本の帯には、20世紀最高の恋愛小説と紹介されています。
by blues_rock | 2011-07-08 22:41 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)