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心の時空

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a day in my life

斉魚(エツ)

筑後川は、故郷(ふるさと)の川です。
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子供の頃、この川で泳いだり潜ったりフナやコイ・ウナギを釣って遊びました。
筑後川は、別名筑紫次郎、子供の頃は暴れん坊の一級河川でした。
梅雨に入り、長雨・豪雨があると川の水位が増え、土手が決壊し洪水となりました。斉魚(エツ)_a0212807_22113688.jpg
田植えを終えだばかりの筑後平野の流域一面が、水没し湖と化してしまいます。
大人たちは、田んぼが水没すると稲への被害が出るので、大層心配し頭を抱え込んでいましたが、子供たちは家まで舟が炊き出しを届けてくれることを喜び、窓から釣り糸を垂れ小魚やカエルを釣ってはしゃいでいました。
筑後川初夏の懐い出と言えば斉魚(エツ)漁です。
斉魚(エツ)は、日本では筑後川と有明海奥域だけに棲む魚で極めてめずらしい魚です。
それも筑後川下流から河口の気水域だけに限定され獲れる魚で、川がおだやかな梅雨の晴れ間に舟を出し流し網で漁をします。
斉魚漁の解禁は、5月1日~7月20日だけなので特に珍重され、流通されず郷土料理の季節限定メニューになっています。
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料理としては、刺身・煮物・南蛮風唐揚酢漬け・和え物などがあります。
私の好物は、南蛮風唐揚酢漬けでした。
日本以外では、中国東シナ海沿岸の特定河川の河口にしか生息しないので、珍重され漢方として食用されているそうです。
斉魚の大きさは30cm~40cmで、形は葦(よし)の葉にそっくりです。
銀白色の小さな鱗に覆われ、小骨の多い魚でカタクチ鰯科に属します。
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この時期、福岡県久留米市(南部)~大川市に行かれる機会がありましたら、ぜひ一生の懐い出に斉魚(エツ)料理を堪能してください。
by blues_rock | 2011-07-04 22:12 | 自然/農耕/食料 | Comments(0)
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