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心の時空

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a day in my life

いろいろなジャンルの映画を見ていると時おり悪人の一人もいない心温まるハートフルな映画を無性に見たくなります。
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とはいえ、その映画も良質な作品でないとまず見る気には、なりませんが、いま博多キャナルシティの映画館で公開中しているヒューマン映画「Gifted / ギフテッド」は、私の見たいと思う映画にぴったりでした。
a0212807_16505064.jpg主人公は、数学に特別の才能(Gifted )を発揮する7歳の女の子メアリーとメアリーのペット(友だち)である片目の飼い猫フレッドさらに一緒に暮らす叔父のフランク(メアリーの育ての親)の二人と一匹です。
メアリーの亡き母ダイアンは、天才数学者でしたが、精神を病んでいて生まれたばかりの娘メアリーを弟のフランクに託し「普通の子供に育てて欲しい」とa0212807_16515673.jpg遺言して自死しました。
利発な7歳の少女メアリーを演じる天才子役 マッケナ・グレイス(2006~)のキュートでチャーミングなこと、2001年映画「アイ・アム・サム」や2004年映画「マイ・ボディガード」に出演していたころ天才子役と絶賛されたダコタ・ファニング(1994~)を彷彿とさせる演技の上手さです。
a0212807_16525012.jpg育ての親ながらメアリーから友だちのようにフランクと呼ばれ子育てに奮闘するメアリーの叔父役のマーク・ウェブ(1974~)も好演しています。
隣人でメアリーとフランクの無二の親友である黒人女性ロバータを演じるオクタヴィア・スペンサー(1970~、2016年映画「ドリーム」主演)の存在感も抜群です。
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この映画の見どころとして、まず、メアリーとフランクの日常会話は、ユーモラスでウイットに富んでおり、ぷっと吹き出すシーンが、たくさんあります。
a0212807_1655834.jpgつぎに小学校に入学したメアリーが、初日にいきなり数学の天才ぶりを発揮し担任の女性教師ボニー(ジェニー・スレイト 1982~)をびっくり仰天させるところ、さらにクラスメイトのおとなしい男の子をいじめた上級生の男の子をメアリーが、やっつけてケガをさせたことから教育関係者の間で話題となり疎遠であった祖母のイヴリン(リンジー・ダンカン 1950~)にメアリーとフランクの
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居場所を知られてしまいました。
メアリーの母ダイアン(映画に登場しません)が、亡くなるとフランクは、メアリーを連れてイヴリンの前から姿を消a0212807_16595721.jpgし、それ以来疎遠になっていました。
イギリス人の祖母イヴリンは、資産家で自分も昔ケンブリッジ大学で数学を学んだ数学者でしたが、結婚してダイアンとフランクを産み母になると、数学の天才であった娘ダイアンに‘未解決の最も難解な数学の課題 ナビエ–ストークス方程式’を解析させ数学史に娘の名を残したいという自分の夢をダイアンに託して徹底した数学の英才a0212807_1705134.jpg教育を行ないました。
やがてダイアンは、メアリーを妊娠するもパートナー(メアリーの父親)に逃げられ精神を病み生後6か月のメアリーの養育をボストン大学准教授で哲学を教えていた弟のフランクに託しました。
亡き姉の意思どおり普通の子供として姪のメアリーを育てたいフランクと孫メアリーに天才数学者としてエリート教育を授けたいイヴリンの親権を巡る親子の法廷係争が、a0212807_172282.jpg始まりました。
この映画にちょっぴり意地悪な人は、登場しますが、世に言う悪人は、一人も登場しません。
映画の顛末は、二転三転しますが、またもう一度見たくなる映画です。
今夜のシネマの世界は、当初「Gifted / ギフテッド」ではなく、私の好きな女優シャーリーズ・セロンとスペインの名優ハビエル・パルデム主演の映画でショーン・ペン監督作品「ザ・ラスト・フェイス」(劇場未公開)を書こうと思っていました。
この映画は、ペン監督が、撮影当時の婚約者 シャーリーズ・セロンを主演させたシリアスな社会派の映画です。
2003年凄惨な内戦下にあったリベリアで国連難民キャンプを運営する難民救済組織の医療官レン(シャーリーa0212807_177840.jpgズ・セロン)と国際医師団の医師ミゲル(ハビエル・パルデム)との愛の相克と葛藤を描いた物語です。
ペン監督は、レンとミゲルのロマンスを情熱的に描く一方、不条理で凄惨なリベリア内戦による残酷極まりない惨状を徹底したリアリズムで描き、映画を見る者に、この悲劇から目を背けないで欲しいと強いメッセージを送っています。
a0212807_1774843.jpgしかし、目を背けるわけではありませんが、私は、この世界のあまりの悲劇の多さに息苦しくなることが、あります。
そんなとき「Gifted / ギフテッド」のような人間らしいユーモアのあるハートフルな映画を見ることが、精神安定のためには、必要不可欠のように思えてなりません。
だから今夜は、「Gifted / ギフテッド」を掲載しました。

# by blues_rock | 2017-12-10 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_13284539.jpgこの冷めない陶器のカップは、陶土(つち)と釉薬の相性(素材の性質)が、悪かったのか、傍目には、分からないもののカップ表面に細かなニュウが、入っていました。
指で触れるとガラス質のニュウの一部に少しザラつくところは、あるもののそれが、反って‘おもしろい’と思い、さっそく色漆5種(紫・青・緑・赤・黄)で2、3回拭き分けて刷り込んでみました。
表面のガラス質についた漆は、きれいに拭き取り乾燥させるとザラつきもなくなり、ニュウに入った漆が、やがて色漆それぞれの面白い線に変わります。
a0212807_13365879.jpg2、3年くらい前の夏、冷たいビールを飲むためにステンレス製タンブラー(THERMOS)を買ったものの、あまりに素っ気ないので、肩から胴まわりまでを青貝と梨子地銀の合わせ蒔絵漆にしてみました。
それ以来、私の普段使いのタンブラーとなり、持ち手の部分の塩梅が、気になると摺り漆をして気ままに使用しています。
# by blues_rock | 2017-12-08 00:08 | 金継ぎ/古美術/漆芸 | Comments(0)
現在、福岡市 中洲の大洋映画劇場にて単館上映中の「最低。」が、最低どころか、今年最高の日本映画(傑作!)だろうと私は、思います。
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映画は、現役AV女優 紗倉まな(1993~)の純文学小説「最低。」を監督の瀬々敬久監督(1960~ ピンク映画=ポスト・ロマンポルノ系の成人映画で有名)が、たいへん気に入り名脚本家の小川智子(2005年「狼少女」脚本)
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と共同で脚本を書いて監督した‘AV女優とその家族の断絶した愛と再生の物語’です。
主人公は、三人の女性です。
a0212807_0423588.jpg一人は、放浪癖のある元AV女優の母親をもち自分を育ててくれた祖母と三人暮らしの女子高生のあやこ(山田愛奈 1998~)、二人目が、自分に関心を示さない夫との単調な日常生活に耐え切れず新しい世界(AV女優)へ踏み出す美穂(森口彩乃 1986~)、三人目は、家出同然に田舎(釧路)を飛び出し東京に出て人気AV女優となった彩乃(佐々木心音 1990~)です。
a0212807_0434056.jpg瀬々監督の演出は、主人公女性三人の心の襞(ひだ)を繊細(こまやか)に描き、リアリティにあふれる彼女らの表情を撮影監督 佐々木靖之(1980~)のカメラが、丁寧に捉えています。
AV撮影現場のシーンは、非日常ではありますが、いやらしさは、なく性行為もリアルな自然さで‘なるほど ‥ たぶんそうだろうな’と、AV撮影現場を見たことのない私も撮影現場の一生懸命さに感心しa0212807_0445652.jpg納得した次第です。
女子高生あやこを演じた山田愛奈のいつも哀しげで鬱屈した表情や孫のあやこに、いつも穏やかに接し、やさしい愛情を注ぐ 祖母役の根岸季衣(1954~)、元AV女優であやこの母親を演じる高岡早紀(1972~、)が、全身から放つ虚無的で投げやりな態度の秀逸さ(2006年の秀作映画「長い散歩」で演じた育児放棄したネグレクト母親も秀逸でした)、さらにAV出演に躊躇(ためら)いつつもa0212807_0484360.jpg現在(いま)の自分に踏ん切りつけるため夫に嘘をつき、AV撮影現場へ行き撮影を終えた後に、危篤の父の死を聞いたときの美穂役の森口彩乃(オールヌードで初めてAVの撮影に臨むシーンの女優としてのリアルな演技もすばらしい)の絶望感あふれる自己嫌悪の表情も秀悦でした。
a0212807_0524621.jpg原作者のAV女優 紗倉まなが、最も投影されているのは、佐々木心音が、演じる人気AV女優の彩乃であろうと推察いたします。
劇中、釧路から自分を迎えに来た渡辺真起子(1968~)演じる母親に娘の彩乃が、「AV女優は、私の天職なんだ」と激しく食ってかかるシーンは、どうやら原作者の紗倉まな自身にあった本当のエピソードのようです。a0212807_0533914.jpg
「最低。」は、主人公女性三人の日常を同時進行でシャッフルしながら‘AV女優’という非日常的な性愛行為を売る職業に就いた女性たち(あるいは家族)が、日常の生活でヒトに公言できない(ヒトから知られられたくない)という悲観を心の奥にもつ等身大の彼女たちと家族とのデリケートな感情を丁寧かつ正確に描いた傑作映画です。a0212807_055469.jpg
いまやスマホでAVを見ようと思えば、いつでもどこでもだれでも見れる時代にあって、性愛の向こう側(AVや売春という非日常の世界)とこっち側(普通の性愛がある日常)を区別することは、できなくなりました。
映画の中で重要な道具となるのが、ポーランドの画家 ズジスワフ・ベクシンスキ(1929~2005)の画集です。a0212807_055483.jpg
私は、この映画「最低。」の原作を読んでいませんのであくまで私の想像ながら、人間の絶望と滅びを描いた終焉の画家として有名なポーランドの画家 ズジスワフ・ベクシンスキの絵が、劇中、主人公たちの心象風景のように 時どき登場するのは、原作に主人公三人のこれからの人生が、触れられていない(瀬々監督)ので、起承転結の ‘結(終わり)の章’ を瀬々監督は、ベクシンスキの絵を見せながらその真逆のイメージである “希望” を加える演出をしたのだろうと推察しました。
# by blues_rock | 2017-12-06 00:26 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
マヌーシュ(ジプシー)・スウィング・ジャズの創始者であるジャンゴ・ラインハルト(1910~1953没、享年43才)の1943年から1945年までの二年間を描いた映画です。
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監督は、フランスの名脚本家 エチエンヌ・コマール(1965~、2010年秀作映画「神々と男たち」の脚本・脚色・台詞)で自分が、書いた脚本を初めて監督した作品です。
a0212807_2211575.jpgコマール監督の脚本・演出は、当然ながら、ベルギーの撮影監督 クリストフ・ボーカルヌ(1965~)の映像、オーストラリアの音楽監督 ウォーレン・エリス(1965~)ならびにジャンゴ・ラインハルトのマヌーシュ・スウィング遺伝子を受け継いだオランダのローゼンバーグ・トリオ(1989~)の演奏(劇中に流れる楽曲すべて演奏)が、これまた秀逸です。
a0212807_2251328.jpg映画「永遠のジャンゴ」をご紹介する前にマヌーシュ・スウィング・ジャズとフランス・ホットクラブ五重奏団(1934~1948)の中心であったジャンゴ・ラインハルトとステファン・グラッペリ(1908~1997没、享年89才)について語らなければ、彼らが、生きた当時の過酷なヨーロッパ社会のリアリティも彼らの音楽的な価値も感動も分からないだろうと推察し少し述べたいと思います。
a0212807_226236.jpgジャンゴ・ラインハルトのオリジナリティ豊かな天才的ギター・テクニックは、後のブルースやロックの天才ギタリストたちB.B.キング、ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、カルロス・サンタナたちが、影響を受け、ステファン・グラッペリの情感豊かなヴァイオリンの音色は、クラシックの名ヴァイオリニスト メニューヒンや名チェリストのヨーヨーマの演奏に取a0212807_2274153.jpg入れられています。
ところで、マヌーシュとは、フランス中北部やベルギー・オランダで暮らすジプシー(ロマ民族)のこと、マヌーシュ・スイング・ジャズは、ミュゼットというアコーディオンによる彼らのダンス音楽(ワルツ伴奏)とスイングが、融合して誕生したものです。
さて、映画「永遠のジャンゴ」に話を戻して主人公のジプシー(ロマ)であるジャンゴ・ラインハルトを演じるのは、a0212807_232561.jpgフランスの名優 レダ・カティブ(1977~、2009年「預言者」、2014年「ヒポクラテス」、2015年「孤独の暗殺者 スナイパー」など渋い演技が魅力)で、ユダヤ民族とロマ民族の絶滅(ジェノサイド)を謀るナチスドイツ高官に取り入り身を挺してジャンゴと彼の家族を護ろうとするジャンゴの愛人ルイーズをフランスの名女優 セシル・ドゥ・フランス(1975~、2007年「ある秘密」、2010年「ヒア a0212807_2334910.jpgアフター」、2011年「少年と自転車」など)が、好演しています。
ざっくり物語を解説すると1943年ドイツ軍占領下のパリでミュージックホールの人気を一人占めにしていたジャンゴ・ラインハルトに目をつけたナチスは、彼をプロパガンダ(大衆扇動)に利用しようと画策しました。
a0212807_2361962.jpgジャンゴは、「オレたちロマ(ジプシー)は、戦争などしない。ミュージシャンとして演奏するだけだ。」とナチスへの協力を拒否しますが、ナチスの残酷さをよく知っているルイーズは、ヨーロッパ全域でロマ(ジプシー)が、弾圧され虐殺されていること(事実)を伝え、ジャンゴに家族とスイスへ逃亡するよう強く促しました。
逃亡の途中やがて、ジャンゴは、目の前で理不尽に虐待され虫けらのように殺戮されていく同胞を見てレジスタa0212807_2364750.jpgンスに協力するようになりました。
ジャンゴが、理不尽にナチスに虐殺された同胞ロマに捧げる即興の自作レクイエム(音源と譜面の一部分しか残されていない鎮魂歌)をレマン湖ほとりの教会のパイプオルガンで弾くシーンは、パイプオルガンの荘厳な音色と相俟って彼の苦悩と悲痛な哀しみが、ひしひしと見る者の心に伝わってきます。
# by blues_rock | 2017-12-04 02:04 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
私の友だちにパイプオルガン奏者(パファム・デュ・ヴァン オーナーソムリエの妹君)がいて、来たる12月16日土曜日の午後3時から夕方5時まで、福岡市博多区須崎町の日本福音ルーテル博多教会にて「クラシックギター
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とパイプオルガンのチャリティ・クリスマス コンサート」を開催いたします。
パイプオルガンを直接聴く機会(コンサートもパイプオルガンのあるところでないとできない)などめったにないだ
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ろうと推察し、パイプオルガンの音楽(音や調べ)に興味ある方、お好きな方に良いチャンスだろうと思いご案内いたします。
a0212807_9375331.jpgある日、ご本人に「何でどこにでもないあんな馬鹿でかいパイプオルガンの奏者になったの?」と私が、何気に質問したところ、あっさり「私の好きな音(音楽)だったからです。」というシンプルかつクールな答えが、すぐに返って来ました。
そんなことが、あってしばらくした11月20日の日本経済新聞(朝刊の文化欄)にパイプオルガンビルダー 望月廣幸氏のことが、大きく紹介されていましたのでその記事をご本人に差し上げたところ「実は、私のパイプオルガンは、この方に作っていただきました。」とポツリ ‥ 「はあ? (あんなでかいもの今どこに?)」と怪訝そうな私の顔を見て思われたのか「持ち
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ち運べないので手放しました。」とこれまたクールなリスポンス、‘そりゃそうだよね、持運べないよねえ’と妙に納得した次第です。
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ちなみに、このパイプオルガンビルダー 望月廣幸氏は、NHKホールに設置されているパイプ数7、600本という日本最大のパイプオルガンを作られた方だとか、私の人生に漆芸といい陶芸といい、今回のパイプオルガンとい
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い未知との遭遇が、次々に続いています。
このコンサートの詳しい情報は、上に掲載の「福岡いのちの電話 チャリティ・クリスマス コンサート」フライヤーをご覧くださり、ぜひクラシックギターとパイプオルガンのアンサンブルをお楽しみください。
# by blues_rock | 2017-12-02 00:02 | 柏原生活/博多叙景 | Comments(0)
2016年アメリカ製作のナンセンス・ホラーコメディの怪作「コンビニ・ウォーズ」は、この映画撮影時15歳であったリリー=ローズ・デップ(1999~)が、長編映画に初主演した作品です。
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映画の見どころは、新人女優 リリー=ローズ・デップが、カエルの子はカエルぶり(栴檀は双葉より芳しの方が適切かも)を発揮、なかなか上手い演技を披露しているところです。
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デップの名前(ファミリーネーム)のとおり、リリー=ローズの父親は、名優ジョニー・デップ(1963~)で、母親が、若いころコケティシュな魅力で人気のあったフランスの女優 ヴァネッサ・パラディ(1972~ 1999年作品「橋の上a0212807_1105799.jpgの娘」)です。
ジョニー・デップの愛娘 リリー=ローズは、眼がジョニー・デップに少し似ているものの母親のヴァネッサ・パラディの若いころにそっくりです。
両親のジョニーとヴァネッサは、10数年一緒に暮らしたオシドリ夫婦(事実婚)でしたが、今は離婚(事実婚だから別居かな)するも二人にとって愛娘リリーの存在は、極めて大きく、今も良いa0212807_111427.jpg家族(リリーと弟ジャックの4人家族)のようです。
監督・脚本・編集は、カルト系の異才監督ケビン・スミス(1970~)で映画にもカメオ出演しています。
主演が、リリー=ローズ・デップとスミス監督の娘ハーレイ・クイン・スミス(1999~)の二人、リリーとハーレイは、幼稚園のころからの幼馴染なんだとか、この映画の役柄であるヨガ以外にやる気のないゆるa0212807_112579.jpgい女子高生でサボることばかり考えているコンビニのバイト店員ぶりもおかしくスベリ気味のギャグやお馬鹿なボケとツッコミぶり(ドタバタ喜劇のよう)も上手いものでした。
映画の原題「Yoga Hosers」の意味は、‘おバカなヨガ師’とか、同時にカナダ人をおちょくるダブルミーニングもあるのだとか、日本公開時のタイトルが、どうしてダサくくだらない「コンビニ・ウォーズ ~ バa0212807_1385161.jpgイトJK vs ミニナチ軍団」というタイトルに変わるのか? 配給会社ハピネットの社長に訊ねたいものです。
映画の後半、ヒトラー似のソーセージ・ミニナチ軍団が、登場しコンビニ店内でアルバイトの女子高生とハチャメチャで奇想天外なドタバタ戦争(コンビニ・ウォーズ)を引き起こす元ネタは、遡ること70余年前の1942年、この映画の舞台であるウィニペグ市で実際にあったナチスドイツa0212807_1402796.jpgのカナダ侵攻防衛訓練 「もしもの日」(If Day)にスミス監督が、引っかけてギャグのネタにしたのかもしれません。
あるいは、昨今世界に広がる排他的なナチズムまがいのポピュリズム(衆愚)に対してスミス監督流のナンセンスホラー仕掛けで辛口のブラックコメディとして嗤い飛ばしたのかもしれません。
a0212807_142884.jpgスミス監督と旧くからの友人であるジョニー・デップもスミス監督作品であり愛娘リリーの初主演と相俟って怪しい探偵役で出演、ヴァネッサ・パラディもカナディアン・ナチズムについて教える歴史教師役で登場、二人は、娘を前に脱力した軽妙な演技を見せ、怪しい探偵役のジョニー・デップとの絡みのシーンでリリーが、吹き出しそうになるのa0212807_1425548.jpgを一生懸命堪(こら)えいる場面もお見逃しのないように、リリーの弟でジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの息子ジャック・ディプ(2002~)も悪ガキのコンビニ客としてカメオ出演、ジョニー・デップ一家総出演の映画です。
1999年の「シックス・センス」、2001年の「A.I.」で、天才子役として名を馳せたハーレイ・ジョエル・オスメント(1988~)も今や小太りのa0212807_1441484.jpg28歳、ナチズムの演説をするカナディアンナチス党のリーダー役で出演しています。
マーベル・コミックの元発行責任者でマーベル・コミックの実写映画で製作総指揮を執る著名なスタン・リー(1922~)もカメオ出演 ‥ スミス監督以下どんな頭の構造をしていたらこんにふっ切れたアホウな怪作映画が、できa0212807_145334.jpgるのかと私は、いたく感心しました。
とにかく映画製作者と出演者全員、無礼講パーティを楽しんでいるようなノリノリの表情なのが、印象的でした。
映画のエンディングでリリーとハーレイ二人の歌うカナダ国歌を昔ロックバンドのギタリストであったジョニー・デップが、ギターでサポートするという親バカのサービスぶり、海賊のジャック・スパロウ船長も人の親でした。
# by blues_rock | 2017-12-01 00:01 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_12474536.jpg1961年のアメリカ映画「荒馬と女」は、「The Misfits(ミスフイッツ)」が、原題で日本語に翻訳したら「不適合な者たち(とか順応できない人たち」という意味になります。
この映画最大の見どころは、伝説の女優 マリリン・モンロー(1926~1962没、享年36歳)の遺作であり、その伝説となった妖艶な(セクシー)で美しいマリリン・モンロー最期の姿が、出演した映画の中で演技と併せマリリン・モンロー最高の容姿(モノクロ映画ながらただ美しいの一言です)というところにあります。
当時のマリリン・モンローは、若いころ女優の自分に強いられた‘頭の悪いセクシーな金髪美女’イメージへの抵抗(払拭のために自分の映画会社設立)、数回の結婚と離婚、ケネディ兄弟とのセックス・スキャンダル ‥ 何より持病であった精神の病「境界性パーソナリティ障害」に苦しんでいました。
そのため長年、睡眠薬の使用を続けるうち依存症となりオーバードース(過剰摂取)により自宅のベッドで不慮の死を遂げました。
その時の姿が、全裸であったことからスチャンダラスな憶測を生み、睡眠薬過剰摂取による事故死説、自殺説、枕元に薬を飲むコップの不在やマリリン・モンローは、愛用の赤い手帳を日記代わりしていたとか、この赤い手帳が行方不明なことから陰謀による他殺説などマリリン・モンロー絶頂期のあまりに早い死は、死後に謎が、多いのも特徴です。
この「荒馬と女」でマリリン・モンローが、演じた主人公の女は、繊細で感受性豊かながら感情の起伏が、激しく情緒の不安定な、気分屋で言動に一貫性のない今で云うところのどうしようもないジコチュウ女(いわゆる‘境界性パーソナリティ障害’の女性)を‘水を得た魚のように’伸び伸びと、見事に演じています。
荒馬とは、野生の馬(ムスタング)のことで、ハリウッド屈指の伊達男であったクラーク・ゲーブル(1901~1960a0212807_12493594.jpg 心臓発作で病没、享年59歳)が、演じる時代に順応し切れない老カウボーイを指しています。
この時のクラーク・ゲーブルに、38歳の時に出演した1939年の名作「風と共に去りぬ」で演じたレッド・バトラーのような伊達男ぶりは、もはや見られず老いに抗う初老のカウボーイ男を好演、クラーク・ゲーブルもこの映画が、遺作となりました。
a0212807_12584312.jpgこの主演の二人に絡むのが、初老のカウボーイの友人でロデオ大会賞金稼ぎの若者を演じる伝説の二枚目俳優モンゴメリー・クリフト(1920~1966 心臓発作で病没、享年46歳)です。
モンゴメリー・クリフトは、若いころから二枚目俳優のみならず演技の評価が、非常に高く(アカデミー賞主演男優賞に数回ノミネート)、メジャー映画会社からの長期契約も名作映画への主演オッファにも平然と拒否する実力ある名優でした。
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このアメリカ映画を代表する三人の元気な姿が、見れるだけでも私個人の独断ながらレオナルド・ダ・ヴィンチ500億円のキリスト像(こちら)を見るくらいの価値は、あります。
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ちなみに、この映画「荒馬と女」の監督は、巨匠ジョン・ヒューストン(1906~1987)、脚本は、当時マリリン・モンローの夫であった劇作家のアーサー・ミラー(1915~2005)、撮影が、名撮影監督のラッセル・メティ(1906~a0212807_1393476.jpg1978)で、映画の終盤、野生の馬(ムスタング)を追うシークエンスの映像(空中撮影の映像も含め)は、非常に迫力があり、この映画のもう一つの見どころと云えるでしょう。
# by blues_rock | 2017-11-29 12:41 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
今夜のブログは、オークションで レオナルド・ダ・ヴィンチの新聞紙片面サイズの下の絵に500億円余の応札が、あったとのニュースを知り 驚嘆(びっくり仰天)して書きました。
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過ぎていくのは、時間だけ

私たちは、この世に無い物を見ようとしたり、手に入らないものを欲しがったり、芸術とは、そんなもの、のようなa0212807_10312387.jpg気が、します。
有史以来、稀代の天才たちが、創造した美術品、作曲した天上の音楽を以てしても、私たちは、決して現存する芸術に満足することが、できない強欲な美の下僕(しもべ)です。

過ぎていくのは、時間だけ

ルネッサンス絵画を超えられないのに、描き続ける絵描きたち
バロック音楽に敵わないのに、音符を並べる作曲家たち
安土桃山の陶は、再現できないと分かっているのに、陶土(つち)をこねる陶工たち

芸術とは、「好き 嫌いだけ」と、己が才を諦め、努力を放棄するアーティストたち
稚拙な筆で勝手に描いて、自画自賛する絵描きがいる
軋むような音を音楽と言い張る音楽家もいる
箱に些末な銘を入れ一子相伝の名(あまえ)で暮らす陶工の魂のなさ
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過ぎていくのは、時間だけ

私たちは、皆な無い物ねだり、永遠に「おいで おいでの世界」に暮らしています。
# by blues_rock | 2017-11-27 00:07 | 美術/絵画/彫刻 | Comments(0)
ゴッホの自殺(自死)についてポーランドの女性監督ドロタ・コビエラが、天才画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ自殺の謎をミステリー仕立てのアニメーション映画「ゴッホ ~最期の手紙~」(2017年イギリス・ポーランド合作)に
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して自殺の真相を知りたいと思うゴッホファンに ‘あなたはどう思いますか?’ と問いかける映画を撮りました。
ドロタ・コビエラ監督は、この「ゴッホ ~最期の手紙~」(原題「Loving Vincent」)が、長編映画デビューながら、a0212807_2101717.jpgその才能を至るところで感じます。
コビエラ監督の演出は、私が、長年疑問に思っていることと同意見(「ゴッホの自死と耳切り事件 ~ その真相」)で、精神を病んでいるとはいえ人生で最も充実し多作な時期(ゴッホの代表作が集中している)に自殺するとは、考えにくくコビエラ監督は、何か偶発的な事故による死(他殺死という仮説)ではa0212807_2172067.jpgないかと推察しています。
映画のプロットは、ゴッホが、死ぬ一年前、弟テオに書いた ‘最後の手紙’ を預かっていたゴッホの友人で郵便配達夫の父ジョゼフ・ルーランからパリに住む弟のテオへ届けるよう依頼された主人公の青年アルマンが、最初は、父親から命じられて不承不承(ふしょうぶしょう)でしたが、手紙を渡す相手の弟テオも亡くなり(兄ヴィンセントの死から半年後病死)、生前のa0212807_2112858.jpgゴッホを知る(絵のモデルになった)人たちに会ってゴッホの話(実像)を聞くうちにゴッホ謎の自死(ピストルで腹を撃って自殺)の真相を探るミステリーと偉大な天才画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホへのオマージュです。
このアニメーション映画の特筆すべき特長は、何といっても ゴッホの絵に描かれたモデルたち(ゴッホを知る人たち)、室内や風景が、ゴッホの筆のタッチa0212807_21131962.jpgと色彩そのままに油絵のアニメーションとして表現されていることです。
コビエラ監督は、まず俳優を使いゴッホの絵と同じ構図を実写で撮影その映像をもとにゴッホの絵の特訓を受けた125人の画家(日本人画家の古賀陽子さんもその内の一人)たちにゴッホのタッチそのままの油絵で1秒12コマ、尺1時間36分、計6万2、450枚のトレース画を描かせロトスコープ(VFXアニメーa0212807_21172627.jpgション技術)によるアニメーション映画にしました。
登場人物の実写キャストで私が、知っている俳優は、ガッシュ医師の娘マグリットを演じたイギリスの女優シアーシャ・ローナン(1994~)だけでしたが、ゴッホを演じた俳優ロベルト・グラチーク(プロファィル不詳)は、ゴッホの自画像に良く似ていて印象に残りました。
a0212807_2118136.jpgロトスコープ(アニメーション)映画「ゴッホ ~最期の手紙~」が、楽しかった方には、ポーランドの鬼才レフ・マイェフスキ監督(1953~)の2011年作品「ブリューゲルの動く絵」も大いに楽しめると思います。
来年早々には、ゴッホの自画像をからかいゴッホ耳切り事件のキッカケをつくったゴーギャン(ヴァンサン・カッセル 1966~)の人生を描いたフランス映画「ゴーギャン、楽園への旅」が、封切られますのでこれも楽しみにしています。
# by blues_rock | 2017-11-25 00:25 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)
a0212807_804217.jpg希代の名女優 ケイト・ブランシェット の後継者一番手にいるのが、現在まだ若干27歳のクリステン・スチュアート(1990~)と思います。
デヴューして16年、27歳の若さですでに30作近い映画に出演(私が、見たのは、そのうちの24作品ながら)、年2作のペースで多種多様なジャンルの映画に出演しています。
オッファーされキャストされたどんな役柄も演じることのできる類稀な才能は、ケイト・ブランシェットと共通します。
“栴檀(せんだん)は、双葉より芳(かんば)し”の喩えのとおり、それを地で行くのが、若くて美しい名女優のクリステン・スチュアートです。
今夜から「若き名女優 クリステン・スチュアート」と題して 5回シリーズで、クリステンが、出演した映画とその見どころを紹介していきたいと思います。
女優としてのキャリアは、十分で出演している映画の監督も名匠(巨匠)・鬼才の大物監督ばかり、デヴィッド・フィンチャー監督(1962~)、ジョン・ファヴロー監督(1966~)、ショーン・ペン監督(1960~)、ウディ・アレン監督(1935a0212807_8245954.jpg~)、さらにフランスのオリヴィエ・アサヤス監督(1955~)と世界に名立たる名監督からの出演依頼(オッファー)を受け、また共演した俳優ならびに女優も錚々たる名優ばかり、この女優としてのクリステン・スチュアートのキャリアは、彼女の潜在的素質(才能)をさらなる演技の高みへ導いています。
クリステン・スチュアートは、2002年12歳のとき、巨匠デヴィッド・フィンチャー監督のスリラー映画「パニック・ルーム」で長編映画デヴュー、凶悪強盗に家宅侵入され監禁された母と娘の その娘役でした。
母親を演じた名女優ジョディ・フォスターを相手にクリステンは、映画初出演ながら12歳とは、思えない秀逸な演技で映画関係者や映画ファンを驚かせました。
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2003年イギリスの監督マイク・フィギス(1948~)のサイコサスペンス映画「ゴールド・クリーク 過去を持つ家」では、父親役のデニス・クエイド(1954~)と母親演じるシャロン・ストーン(1958~)と共演、いち早く引っ越し先のa0212807_837532.jpg家にまつわる殺人鬼の存在に怯えるエキセントリツクな娘役を好演、独特のはすっぱな若い娘を演じたらなかなか上手いジュリエット・ルイス(1973~)が、ここでも好い味を出しています。
2004年のバート・フレインドリッチ監督(1970~)作品「ミッションX」では、キュートになった14歳のクリステン・スチュアートが、ゴーカート・レース場を経営する父親の高額な難病手術のために銀行強盗をするやんちゃな娘マディ役をハートフルに演じています。
マディを片想いする同級生の少年二人を従え狙った銀行が、セキュリティ担当の母親(ジェニファー・ビールス 1963~)の勤める銀行で、最新鋭セキュリティ機器の作動テストを実施中でしたから大騒ぎとa0212807_8391879.jpgなりました。
2004年のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督(1975~)によるサスペンス映画「アンダートウ 決死の逃亡」(製作 テレンス・マリック 1943~)でのクリステンの出番は、少ないものの主人公の幸せ薄い兄弟(クリステン演じる少女に想いを寄せる問題児少年と弟の知的障害児)を主人公にした佳作映画でした。
2005年、15歳になったクリステン・スチュアートは、ジョン・ファヴロー監督(1966~)のSFアァンタジー映画「ザスーラ」に出演、仲の悪い弟の二人ウォルターとダニーに薄情な姉リサを演じています。
a0212807_8411650.jpg弟二人が、家の地下で見つけた宇宙ゲーム「ザスーラ」を始めたとたん姉弟3人の住まう家は、宇宙船となり宇宙を彷徨(さまよ)い、いろいろな事件に遭遇するという奇想天外な作品ながら脚本家デヴィッド・コープ(1963~)の捻りの効いた脚本とファヴロー監督の演出が、おもしろい映画です。 (その2に続く)
# by blues_rock | 2017-11-23 00:00 | 映画(シネマの世界) | Comments(0)